北風 ~早稲田大学ラグビー部~
[ 投稿日時 ] 2019/7/19 14:56
[ カテゴリ ] 読書
「北風 ~ 早稲田大学ラグビー部~」 藤島 大 著
近年は帝京大学の9連覇など、学生ラグビー界の勢力図も変わりつつありますが、やはりラグビーといえば「早稲田」。
そんなイメージが未だに自分の中にはあります。
この本はその早稲田大学のラグビー部を描いた小説。
体育会の泥臭さが臨場感を帯びて伝わってくると同時に、
ラグビーとアメフト。そして日本一を目指す集団、かたや一部リーグになんとか食らいつくにとどまる集団。
競技とステージは違えど、自分の学生時代での思い出がよみがえってきました。
もう20年以上も昔の話。振り返ってみると、
「よく、あんなことをやってたなあ・・」と思う自分もいれば、
「もうちょっと頑張れたんちゃう」なんて思う自分もいたりします。
一体、何のためにクラブやってるんだろう?
当時、そんな風に、我に返ることがあれば体育会のクラブを続けることはできなかった。
ただただ、やり遂げる「達成感」を得るがために、目の前の一日一日を過ごすことに一生懸命だったように思えます。
不思議なもので、辛かった思い出も、楽しかった思い出も、悔しかった思い出も、嬉しかった思い出も、全て今となっては「美しい思い出」
だと今でも言い切れます。
ラグビーの世界では、基礎体力・筋力を身につける
「カメ」という練習方法があるそうです。
四つん這いになってハイハイして歩く練習。
早稲田の東伏見のグランドでのラグビー部員の「カメ」の様子が
描かれています。
その箇所を読んだとき、自分たちの通称「3グラ」での「4ポイントウオーク」がフラッシュバックされました。
「4ポイントウオーク」は名称は違えど「カメ」と同じような練習です。
「もう、アカン・・」って何度思ったことか・・。
ぜひ、それぞれにとっての「あの頃」を思い出したい方は、読んでいただきたい一冊です。