コーチングとは信じること
[ 投稿日時 ] 2015/11/19 16:59
[ カテゴリ ] 読書
先日のラグビーワールドカップで
躍進の原動力となったエディージョーンズ ヘッドコーチとの
対話から書かれたスポーツライター生島淳さんの本。
なぜ弱小な日本代表がここまで強くなれたのか?
そして、日本中を熱狂させたあの南アフリカとの対戦。
決してあの勝利はたまたまではなく、本気で勝ちに行った結果で
あったことがこの本を読むことでよくわかります。
何よりこの本がワールドカップ前に出版されたということが、
決して後付けの結果論ではないことを証明してくれてます。
「コーチングはアートである」
いかにして、選手のそして代表チームのモチベーションをあげて
ハードワークに取り組んできたか?
そんなノウハウも多分に書かれており、種目は違えど、
アメリカンフットボールのコーチングにも多少関わってる?関わっていた?自分にとってはとても参考になる本でした
その他にもラグビーはその国の文化であり、国民性を表すものでもある
との視点で、ラグビー大国ニュージーランド他、強豪国のプレースタイルについても述べられてます。
これがなかなか面白い。
特に面白かったのが日本が破った南アフリカのプレースタイル。
基本は体格を活かし、強固な守備力を誇るチーム。
「相手にボールを持たして、とことん叩きのめしてやる」
そんなメンタリティーを持ったチームだそうです。
たとえで面白いのが、前半で30vs0でリードしてる時に
普通のチームの発想であれば、
「よし、後半も勢い加速して60点、いや70点を取るぞ!」
的なメンタリティーが一般的ですが、南アフリカの選手達はそうは
考えないそうです。
「どんどん相手にボールを持たせて、ディフェンスの実践練習にしよう
そして相手をタックルで痛めつけよう!」
そういう発想だそうです。
なかなか目からウロコの発想です。
アメフトでもそうなんですが、基本、ディフェンス(守備)チームは
その名の印象から受けるように「受身」なんですよね。
でもこの南アフリカのようなメンタリティーをディフェンスメンバー全員が
持つことができたら、とても良いディフェンスチームができるのでは?
そう勝手にイメージしました。
ついついコーチ目線で見てしまいますね(笑)
ほかにもトンガやサモアといったチームの特徴。
そして南米の雄、アルゼンチンの特徴など、色々な視点で書かれていて
とても面白いです。
ぜひスポーツ関係者の方には参考にしていただきたい一冊です。